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2016年10月29日 (土)

京都・滝口寺

10/23(日)、今回の京都への旅は伏見稲荷へのお礼参りと久しぶりに嵯峨野の滝口寺を訪れることでした。

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 紅葉には1ヶ月早いということは承知していったのですが、やはりほとんどの葉は色づいていませんでした。しかし、晩秋に華やかな彩りを見せる前の景色も寂しげでいいものです。

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 落柿舎への小径には柿が色づいていました。

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 落柿舎に来たのも数年ぶりです。初めてここを訪れた時はひどくがっかりしたことがあり、今思い出すと恥ずかしくなります。芭蕉の弟子の俳人向井去来の遺跡で、芭蕉は3回ここを訪れています。落柿舎の名前の由来や入口にある蓑と笠などの逸話はたくさんありますが、秋の気配を最も感じることができる場所でもあります。

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 竹林の道にはたくさんの人がいましたが、その先まで来る人は少なくノンビリとした気分で歩くことができました。

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 祇王寺を知っている人はいると思いますが滝口寺を知っている人は少ないと思います。私がこの寺を知ったのは高山樗牛の小説「滝口入道」という小説がきっかけで、人生の中で1冊の小説を選べといわれたら躊躇なくこの本を選びます。

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(以上、パンフレットより転載)  小説の主人公滝口入道というのはあくまでも小説上での人物です。平家全盛時のエリート将校だった北面の武士が、横笛という女性に恋をし・・・出家し・・・結末は悲しくやりきれないものです。私が弘法大師空海と共に最も敬愛する漂白の歌人西行も北面の武士であり、新婚の新妻を捨てて出家した人で、滝口入道と西行とは重なり合うものがあります。大昔の青春時代、人生が思い通りにならない時や傷心の時にこの本に何回か元気づけられたことがありました。

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 滝口寺と祇王寺は隣り合っているお寺(ともに拝観料は300円)ですが、滝口寺を訪れる人は少なくその入口はひっそりとしていました。

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(パンフレットより転載) 入口でいただいたパンフレットでは普通のお寺なのですが。

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 実際の滝口寺は、廃寺かと思ってしまうような佇まいです。まあこれはこれで風情があるともいえますが、お寺の中に他に見所や見物があるかといえば何もありません。小説「滝口入道」を知らなければ、300円の拝観料を払うのはもったいないと思います。私にとっては訪れる人がいないひっそりとしたしばしの時間、縁側に座って来し方を振り返る時間はとても貴重な時間です。ものの哀れを感じる秋には特に。

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 滝口寺の手前にある祇王寺にも寄ってみました。こちらは訪れる人も多く、来る度に入口や庭や建物がきちんと整備されています。

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 祇王寺は、「平家物語」にも登場し、平清盛の寵愛を受けた白拍子の祇王が清盛の心変わりによって都を追われるように去り、母や妹とともに出家、入寺した悲恋の尼寺として知られています。このお寺は明治初年に廃寺になったのですが、明治28年にこれを惜しんだ大覚寺門跡や京都府知事によって再建されました。

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(一部インターネットより転載) 仏間にある仏壇には、本尊大日如来、清盛公、祇王、祇女、母刀自、仏御前の木像が安置されています。作者は不明といわれています。祇王寺墓地には祇王や母刀自のお墓があります。

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 滝口寺と祇王寺を訪れた後、化野の念仏寺まで行きたかったのですが、あまり時間がなくなり諦めました。竹林の道へと戻った時、着物を着たワンちゃんが散歩していまして、この衣装はお手製かレンタルか聞こうと思ったのですがやめました。

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 京都市内に戻るいくつかある交通ルートの一つの嵐山電鉄は、賑わっていて10分間隔でピストン運転していました。

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 渡月橋。

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 渡月橋を渡って阪急電鉄で四条河原町へと戻りました。

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 竹林の道で売っていた絵はがきです。夕日に染まる竹林。

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 こちらは紅葉に染まる南禅寺の絵はがき。

 

混雑を避けてと思って紅葉の時期を外したのですが、あちこちの景色を見るとやはり紅葉もいいだろうなと思ってしまった嵯峨野歩きでした。

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