旅の記憶 パタゴニア物語 虹の氷河
2/15(月) ツアー13日目、湖畔のプチホテルをベースに氷河見物に出かけました。今回のツアーで最後の観光スポットです。
バスは、ロス・グラシアレス国立公園の大氷原目指して湖畔の道を走りました。気持ちよく晴れ上がった朝でした。
ここは既に国立公園かと思うほど、環境も野生生物も保護されていて、素晴らしい景色でした。
うっすらとピンク色の羽根をまとったフラミンゴが寛いでいました。ノンビリとした水辺の風景でした。
国立公園に入る車はここで全てチェックされていました。
私たちのバスもチェックを受けた後、ガイドのカルロスさんからロス・グラシアレス国立公園の説明がありました。ロス・グラシアスとはスペイン語の「氷河」の複数形なので、公園名は「氷河群」ということになります。
バスから頻繁に眺めたこの変なものは、数日前の湖畔歩きの時にも見た “老人の顎髭” でした。この不思議な寄生植物がヒラヒラ風に吹かれているのを見て、何だろうと思ったものでしたが、正体がわかりました。
国立公園の中を進んで行くと、美しい景色が現れました。湖の水は氷河が溶け出した養分を含んだグリーンがかった色で、湖面には光が当たっているのですが、その先には霧が立ちこめていて、多分あの辺りに氷河があり、氷河によって冷やされた大気が霧になっているものと思われました。
湖の沿って進むと、湖の先に白く輝く氷河が見えてきて、その氷河は滝が流れ落ちるように見えました。氷河の上には虹がかかっていました。
さらに近づくと、滝が流れ落ちるように見えた氷河はその先が見通せない氷原でした。これは、南極、グリーンランドに次ぐ、地球で3番目に広い面積をもつ南パタゴニア氷原の一部で、ペリトモレノ氷河でした。
ペリトモレノ氷河の展望台はパタゴニアの最大の観光地となっていて、観光客が続々と詰めかけていました。
氷河見物の展望台には木道の道があり、ガイドのカルロスさんに続いて、氷河へと向かいました。氷河にかかる虹はますます濃さを増し、カルロスさん曰く、たまに虹が出ることはあるが、これだけハッキリと長時間かかっているのは珍しいとのことでした。
遠くから見えた氷原や氷河の表面は決して平坦ではないということは、グレイ氷河で見たりビエドマ氷河トレッキングでわかっていることですが、このペリトモレノ氷河もかなりギザギザでした。
TVや旅行ガイドで見たペリトモレノ氷河の代表的なアングルです。高さ60m(深さはその4~5倍)、長さ5kmの氷の壁は、鋭利な刃物で切り分けたケーキみたいに垂直に切り立っていて、それが何とも不思議でした。先端の方には、崩落したばかりの氷河が湖面に漂っていました。
日本から見ると地球の裏側の南半球は今は夏、気温の上昇と共に氷河の崩落が始まり、それがこのシーズンの最大の見物になっています。崩落シーンをカメラに収めたいと思ったのですが、谷全体に響き渡る轟音を耳にした時には既に崩落の後なのでした。
圧巻です、この氷の塊は何なのだろうと思ってしまうのでした。雪が積もり、氷となって氷河となるという理屈は何回も聞かされていることなのですが、この塊に圧倒されてしまいました。
この50mもの高さの氷壁は全長35kmの氷原となっていて、今なお一日に1.5mの速度で山肌を削りながら動いているとのこと。どれほどのエネルギーが蓄えられているのか想像もつきません。
広大な氷原と巨大な氷壁を目の前にすると、私たち人間の一生なんて、なんて短くも儚いものだろうと思ってしまいました。
何とか、氷河の崩落シーンをカメラに収めたいと思っていたのですが、轟音を耳にした時はもう遅いのです。光速と音速の違いで、稲光を目にした後数秒して雷鳴を聞くのと同じで、余程辛抱強くカメラを構えていないと無理でした。
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